川端総務相は12日の閣議後の記者会見でスマートテレビを官民共同で日本発で国際標準化すべく連携していく旨を改めて述べました。
そもそもスマートテレビとは、パーソナルコンピュータの機能やBlu-rayプレーヤー、ネットワーク機器などデジタルデバイスや映像音響機器を統合的に一つの筐体に集約したテレビの総称の事です。世界的にもAppleなどが同種の構想を打ち出して牽引しており、停滞する日本のテレビ機器業界再生への起爆剤とする意図もあるようです。
「国際標準化をめざす」その事自体は大変有意義な事だと思います。ただ、「日本版スマートテレビ」に関しては念仏のように「国際規格」と言っていてもなかなか実際に国際規格になるのは難しいでしょうね。現状だとAppleやGoogleのようなモデルとシェアを確立している陣営にデバイスとしての日本版スマートテレビの規格に振り向かせるか、AppleやGoogleを駆逐するかですが、駆逐できるんでしょうか。そこまで総務省が考えていればいいんですが。
テレビやスマートフォンなど最新のデバイスに関しては日本以外のアジア諸国の台頭が著しい所ですが、例えば、サムスンなどは選択と集中がうまく言っているといっていいでしょう。これが、LGのように選択と集中が裏目に出ればそれはなかなか難しいということになると思います。日本も国策を含めて戦略を練らないといけないでしょう。そのひとつに選択と集中がありますが、仮にそれをするのであれば、選択と集中は賭けでもありますから、そのあたりの思い切りが出来るかどうかが一つの方向性だとは思います。